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社会的責任投資(SRI)ガイド
 


世の中には様々な金融商品がありますが、基本的に継続的な投資により収益を上げる収益源は株式と債権になります。株式は「事業によって得た利益を結果の良し悪しで配当するお金の出し方」、債券は「事業の結果が良かろうが悪かろうがあらかじめ決められた約束の利子を受け取るお金の出し方」です。リスクを低くし、一定のリターンを得るためには、「国際分散投資・長期投資」が不可欠です。その中で社会的責任投資(SRI)の方法を実践する必要があります。

1.債券への投資

投資というと株式投資が一般的ですが、値動きが大きいため、ある程度リスクを下げて投資を行うためには、ある程度、債券を持っておくことをお勧めします(資産配分についてはホンネの資産運用セミナーを参照)。債券には大きく分けて円建ての債券と外貨建ての債券があります。また政府や政府系機関が発行する国債・公債と、企業が発行する社債があります。同じ通貨の債券を比べた場合、倒産するリスクが高い分、国債よりも社債のほうが一般的に利率は高くなります。本稿では、個人投資家にとって一般的な国債を中心に取り上げることにします。

日本の財政危機と国債

債券は市場で売り買いされるため、需要と供給によって利子率が決まります。売りたい人がたくさんいて、買いたい人が少なければ、新発債券の利子率が上がり、すでに発行された利子の低い債券は市場では安く取引されるようになります。現在、日本政府は1000兆円に上る莫大な債務を抱え、その債務は、年々増え続けています。このため、現在、日本国債を買うことはあまりお勧めできません。

 

外国債券の投資は個別投資と投資信託から

外貨建ての外国債券は個別の債券を買う場合と、外債ファンドなどの投資信託を買う方法があります。ただ、個別の債券投資は、税金や為替、債券価格変動など、非常に複雑なため、相当の知識をつけてから手を出すことをお勧めします。大和証券債券部箸「債券のしくみ」という本が、非常にわかりやすく書かれています。

個別の外国債券投資において注意すべき点は、一つ目に、取引量も多く種類も豊富な米国債の取引です。ご存知のように、現在の米国の政策は、非常に排他的な政策で、イラク戦争などに大量の税金を投入しています。したがって、多くの米国債を買うことは、それだけ戦争や人権侵害などに使われる割合も増えてしまいます。かといって、米国債抜きで外債のポートフォリオを組むのは困難なので、目安としては、外債全体の三割未満にとどめておくと良いと思います。(外国債券の指標であるシティ外国債券インデックスは米国債を三割としている)

二つ目に、世界銀行などの国際機関債に投資する場合、巨大ダムや鉱山開発、発電所建設など環境破壊や人権侵害のリスクの高い案件に投融資される割合が高まることです。政府債に比べて利率は高くお買い得ですが、国際機関債はあまりお勧めできません。

なお、外国債は大きく分けて毎年一定の利子が支払われる利付債と、償還時に満額になる割引債があり、それぞれ、税金のかかり方が異なり、割引債の場合は、途中売却の場合と償還時のかかり方が異なります。詳しくは、「ホントは教えたくない資産運用のカラクリ 投資と税金篇」をご覧ください。

現在、債券のSRIファンド・エコファンドは販売していない

投資信託の場合は、プロに運用を委託して複数の債券を購入してもらう形になります。ほとんどの投資信託は1万円から購入でき、銀行でもいくつかの種類を取り揃えています。ただ残念ながら、債券のSRIファンドは国内では販売していません。ぜひ販売してほしいところです。したがって、既存の外債ファンドの中から選ぶことになります。

投資信託にはある指標(例えば日経平均など)との連動を目指すインデックスファンドと、指標を上回る成績を目指すアクティブファンドがあり、これは外債ファンドにもあります。アクティブファンドの場合、プロが調査を行って銘柄を選ぶため、一般的に手数料が高くなります。しかし、必ずしも指標を上回る成績を出せるとは限りません。特に債券ファンドの場合は、インデックスファンドとアクティブファンドの成績はあまり代わりがないので、インデックスファンドを買うことをお勧めします。

投資信託の手数料と分配金

投資信託の手数料は主に三つあり、購入時に引かれる「販売手数料」、運用中に引かれる「信託報酬」、解約時に引かれる「信託財産留保額」です。これら三つの手数料を比較して、購入する必要があります。また、最近、毎月分配、隔月分配のファンドがよく売れていて、証券会社などでも盛んに宣伝しています。しかし、長期で投資する場合は、たとえ分配金をすべて再投資したとしても、税金の関係で、毎月分配・隔月分配のファンドは、年一回の分配よりも損することになります。

2.株式への投資

株式に投資するには、個別の銘柄を買う方法と、複数の銘柄をプロの投資家に任せて運用してもらう投資信託があります。 個別の株式で長期投資を行う場合は、業種などを分散させて複数銘柄を買う必要があるので(例:円高、円安に著しく左右されないようにするなど)、それなりの知識が要求されます。

長期的な株式投資で成功する主な手法として、「バリュー投資」と「グロース投資」という考え方があります。バリュー投資というのは、価値があるのにみんなから知られていないため本来の価値よりも低く見られている銘柄に投資することです。一方、グロース投資は、今は価値がなくても成長が見込める事業を行っている銘柄に投資をすることです。参考まで、個別銘柄の選び方に関しては、「山崎元のホンネの投資教室」というコラムが非常に参考になります。

ネガティブスクリーニングがほとんどない日本のSRIファンド・エコファンド

個別銘柄でSRIを行う場合は、以下で紹介するSRIファンドを購入する場合よりもこだわりのSRIが行うことができます。例えば原発に投資したくないので東京電力には投資しないとか、兵器産業に祖投資したくないので三菱重工の株は買いたくないといったネガティブな要素を排除する「ネガティブスクリーニング」は日本のSRIファンドではほとんど取り入れられていません。ネガティブスクリーニングの材料となる企業問題の情報は、エコ貯金ナビの「企業の社会的責任を問うリンク集」というページで探すことができます。

個別銘柄を買うほどの余裕資金がない方にも、投資信託のSRIファンドであれば一万円から購入することができます。現在、日本で販売しているSRIファンドはモーニングスターの「日本のSRIファンド・パフォーマンス」でチェックすることができます。その他、各ファンドの直近の運用レポートなどで組み込まれている主要銘柄を見て、自分の投資したくない企業が多く含まれていないかどうかチェックすることをお勧めします。手数料、分配金に関しては、債券ファンドの場合と同じですので、上記をご覧ください。

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